商業施設やオフィスなどによく設置されている男性用トイレ小便器は、詰まることもあります。
原因として考えられるのは尿石や異物です。
このとき、詰まりを解消するためには、どのように対処をすれば良いのかを解説しますので、是非参考にしていただけたら幸いです。
男性用トイレ小便器が詰まる主な原因
男性用小便器が詰まってしまう原因は、大きく分けて2つあります。
原因によって対応方法も異なるため、まずは原因を詳しく確認しましょう。
尿石
尿石の塊が、トイレに詰まってしまうと、水がうまく流れていきません。
特に男性用小便器は、一般的な洋式トイレと比較すると狭い箇所が多く詰まりやすいという特徴があります。
尿石とは、尿の成分であるたんぱく質やカルシウムなどが固まったものです。
便器の黄ばみ・悪臭などの原因になるだけでなく、大きな塊になると「つまり」の原因にもなります。
尿石が詰まる箇所は、排水路と目皿です。
どちらも男性用小便器は隙間が広くないので、定期的にきちんと掃除をしていても詰まることがあります。
異物
男性用小便器に異物が詰まることもあります。
通常は、目皿がカバーしているので男性用小便器に異物を詰まらせてしまうことは少ないです。
しかし、掃除中や目皿を外して使用しているときにものを落としたりするケースが考えられます。
男性用トイレ小便器つまりの対処法
男性用トイレ小便器を詰まらせてしまったときには、適切な対処を取ることも大切です。
この章では、男性用小便器が詰まったときの対処法を解説します。
手で拾い上げる
男性用小便器は排水路がそれほど大きいものではないため、排水口近くにものが詰まっているケースが少なくありません。
ゴム手袋やビニール袋などでしっかりと衛生対策をしたうえで、そのまま拾い上げることも可能です。
ビニール袋を使用する際には、しっかりと二重三重にしたうえで手首や腕のところでゴム止めなどをして、破れたりズレ落ちたりして手が汚れないように注意しましょう。
お湯を流す
軽度な「つまり」であれば、お湯で流せる場合もあります。
手順は、以下のとおりです。
<手順>
- 40~50℃のお湯を排水口に流す
- つまりが解消するまでしばらく(10~15分程度)待つ
このとき、熱湯をしないようにしてください。
多くの便器に使用されている陶器は、急な温度変化に弱いため熱湯を注ぐと割れたり破損したりしてしまうことがあります。
酸性の薬剤・尿石除去剤を使用する
尿石のつまりに対しては、酸性の薬剤や尿石除去剤が有効です。
尿石は、アルカリ性であるため酸性の洗剤を使用すると、塊が分解されて水に流れるようになるためです。
酸性の薬剤・尿石除去剤の使用手順は、以下のとおりです。
〇便器に付着した薬剤を除去する場合
- 尿石に薬剤を直接かける
- トイレットペーパーなどでパックをするように薬剤をかけた場所にフタをして、一定時間そのままにしておく
- トイレットペーパーを取り除き、水を流す
〇目皿に付着した薬剤を除去する場合
- バケツなどの容器に薬剤を入れます
- 一定時間つけ置きします(つけ置き時間は、ラベルなどで要確認)
- つけ置きが終わったら、便器に目皿を戻して水を流します
〇排水路に詰まった尿石を除去する場合
- 便器に薬剤を注ぐ
- トイレにお湯を注ぐ
- 一定期間待つ
- 水を流す
どちらの作業をする場合も、ゴム手袋をして手が汚れないように対策をしましょう。
尿石対策の薬剤は、においの対策や黄ばみの予防としても効果的です。
目皿の上に置くだけのタイプのものもあるので、衛生対策のためにも日常的に意識しましょう。
また、薬剤は商品によって使用方法や注意点がそれぞれあるため、ラベルの用法・注意点をよく読んで正しく使用してください。
トイレつまり対策道具を使用する
男性小便器に関しても、トイレつまり対策の道具は効果的です。
この章では、一般の方にとって特に使い勝手のよい道具を解説します。
ラバーカップ(スッポン)
トイレつまり対策道具として、ラバーカップは最も有名な道具の一つです。
男性小便器に使用する場合には、ラバー部分の直径の小さな男性便器向けのものを使用してください。
使用手順は、以下のとおりです。
<手順>
- 目皿を外す
- 水をためる(排水口の表面のあたりまで)
- 隙間のないようにラバーカップをしっかりと密着させ、勢いをつけて引き上げる
- つまりが取れるまで繰り返す
ラバーカップは、水がたまっている状態ではないと効果を発揮しない点に注意してください。
真空式パイプクリーナー
真空式パイプクリーナーは、ラバーカップと同様に吸引力によってつまりを除去する道具です。
ラバーカップとの大きな違いは、水がたまっていないときでも効果を期待できることです。
<手順>
- 目皿を外す
- 隙間のないようにラバーの部分をしっかりと密着させて、つまりが取れるまでハンドルレバーを引き上げる
真空式パイプクリーナーは、機種によって先端部分が異なるため、男性小便器に使用できるタイプのものを選びましょう。
ワイヤーブラシ
ワイヤーブラシは、ワイヤーの先端にブラシがついている配管清掃用具です。
用途や使用箇所によってさまざまなタイプのワイヤーブラシが発売されているので、排水路のサイズに合ったものを使用します。
使用手順は、以下のとおりです。
<手順>
- 排水口部分からワイヤーブラシを入れ、つまりの箇所までワイヤーを伸ばす
- 詰まりの箇所まで到達したら、ワイヤーを前後に動かしてつまりをほぐします
ワイヤーブラシは、丁寧に作業をしないと先端で排水路内を傷つけてしまうことがあります。
水道修理業者に依頼する
ご自身での対処が難しい場合には、水道修理業者に依頼しましょう。
特に、「つまり」が非常に強固なときや異物を落としてしまったときには、市販のトイレ詰まり対策道具や薬剤ではなかなか解消できない場合があります。
そのような際でも、高い技術力と専門のトイレつまり対策道具をもつ水道修理業者なら、即日対応できるケースが大半です。
数ある水道修理業者の中からどの業者を選ぶべきか迷われることもあるかもしれません。
水道修理業者の選び方は一概にはいえませんが、特に注意したいのは次の3点です。
- 技術力の高さ
- 親身な対応
- 安心感
例えば、無料での出張見積もりに対応していたり、資格保有スタッフがたくさん在籍している水道修理業者などは安心して依頼して良いと思いますので、上記3つの項目は依頼する前に必ず確認するようにしましょう。
まとめ
男性用小便器は、尿石や異物が原因で詰まることがあります。
小便器が詰まると、周辺に汚水などが溢れてしまい使用できなくなってしまうため、早急な対応が必要です。
一般的に、尿石のつまりに対しては、「つまり」対策グッズや酸性の薬剤の使用が効果的です。
ただし、頑固な詰まりや異物に関しては、簡単に除去することができません。
解消できない場合には、水道修理業者への依頼を検討してください。